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236話

白い顔の奴が何も言わずに去っていくのを見て、デブはすぐに腹を立てた。「ちっ、あいつ何なんだよ?俺たちが危険を冒してまで助けてやったのに、そのまま行っちゃうわけ?」

俺はデブほど小さい心じゃないから言った。「お礼は言ってくれたじゃん。もういいよ、帰ろう」

「あのお礼が心からだと思う?俺たちのこと見もしなかったぞ」デブはまだ納得いかないという様子で言い返した。

寮に戻ると、白い顔の奴は浴室でシャワーを浴びていた。この寒い日に俺たちは面倒くさくて風呂なんか入らず、そのままベッドに潜り込んで温まることにした。

十数分後、白い顔の奴が浴室から出てきた。顔の傷がはっきり見える。彼は俺たちを一瞥する...