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184話

「舞台に上がると、会場からまた歓声が上がった。先ほどほど激しくはなかったものの、『東兄貴、最高!』と叫ぶ声が少なくなかった。

その方向を見ると、見慣れた顔ぶればかり。高校三年生の連中だ。彼らは大熊と張明の仲間だが、俺と大熊の関係のおかげで、俺にもかなり敬意を払ってくれている。

「あら、本当に同じ人なのね」

中央に立つと、女性司会者が驚いた様子で近づいてきた。俺は彼女に微笑み返しながら、こっそり林夏の姿を探した。彼女は蕭晓と一緒に舞台のすぐ近くにいると言っていたはずだ。

人が密集していて、三四回ほど目を凝らしてやっと林夏を見つけた。案の定、彼女は蕭晓や他の女子たちと固まって座っていた。舞...