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178話

陳一杰がそう自信満々な様子を見せていたので、私も安心して、何川の会社の住所を彼に教え、そのまま商店街へと向かった。

三十分後、車は何川たちの会社がある高層ビルの前に停まった。下から一度見上げると、陳一杰が先頭に立って中へ入っていく。

この一団がぶらぶらと入っていく姿は、誰一人としてまともな人間には見えず、やけに目立っていた。通りがかる人々が皆こちらを見ているが、陳一杰はそんな視線を気にする様子もなく、そのままエレベーターに乗り込み、私に「何階だ?」と尋ねた。

私は一瞬固まってしまった。彼の会社がここにあることは知っていたが、具体的にどこかなんて全く知らない。恥ずかしそうに首を振って「分か...