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172話

何川を懲らしめた後、俺たちは学校へ戻らず、市街地で飲みに行った。猿と四眼は俺に、さっきの一撃はすごかったと言ってきた。あのレンガで頭を殴ったら、何川の顔は血まみれになっていたらしい。

俺は干笑いをした。今思い返しても少し怖くなる。さっきの何川の姿は確かに恐ろしかった。当時は怒りで頭が冷静さを失っていたけど、今でも後悔はしていない。あそこまでやらなければ、何川は折れなかっただろう。

今や彼は蒋おばさんをもう困らせないと約束した。気分はずっと良くなった。時には拳が効くこともあるんだなと思いながら、特に何川のような卑劣な野郎には。だからこの酒は結構楽しく飲めた。

夜、帰る頃に林夏から電話があっ...