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150話

家を出たあと、私はすぐにタクシーで蒋叔母さんの家へ向かった。鍵を持っていたので、着いたらそのまま開けて入った。電気はついているのに、辺りは静まり返っていた。

「蒋叔母さん!」

私は声をかけながら辺りを探したが、返事がない。もしかしてお風呂?浴室を見てみたが、真っ暗で明らかに違う。彼女の部屋にも行ってみたが姿はなく、不安がこみ上げてきた。何か嫌な予感がする。

「蒋叔母さん」もう一度急いで呼んでみた。

「ここよ」小さな声が聞こえてきた。声のする方を見ると、蒋叔母さんはベランダにいた。手にはお酒の瓶を持ち、なんと床に座り込んでいる。

「呼んでも返事しないから、留守かと思ったよ」私は近づきな...