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951話

木の葉が根に還るように、誰にでも行くべき場所がある。

根があるところへ、そこへ行くのだ。

「お前の家はすぐ後ろにあるじゃないか?どこに行くんだ?」楊羽は不思議そうに尋ねた。

何詩言ははっきりと三文字を告げた。「蘭、若、寺」

「何だって?」楊羽は驚愕した。心の中で思う。『俺は浙江の人間だから、蘭若寺が金華の郊外にあることは知っているけど、現実にはそんなお寺があるなんて聞いたことがない。もしあったら、今頃は参拝客で賑わう名所旧跡になっているはずだ』

「蘭若寺は本当に存在するのか?どこにあるんだ?」楊羽は考えた。『まさか今から金華までその廃寺を探しに行くわけじゃないだろうな?あれはただの言い伝えで、...