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860話

「簡単に言うと」と楊羽は言った。

「裏庭に座りましょう。涼しいから」潘彩児は驚いた様子を見せなかった。普通なら『どこに?』と聞くはずだが。

潘彩児は身を翻し、再び曲がり角を戻って扉を開けた。中から椅子と腰掛けを取り出しながら言った。「先に座っていて。お茶を入れてくるわ」

楊羽は奥の部屋を見てみたかったが、招かれてもいないので遠慮した。確かに奥は暗く、外に座る方が涼しく明るいのも道理だった。

潘彩児がお茶を注ぎ終え、四人が席に着くと、楊羽は李若蘭に視線を送り、話すよう促した。楊羽は潘彩児の表情を密かに観察したかったのだ。

「彩児姉さん、こちらは林学茹警官です」楊羽はまず女性警官を紹介し...