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824話

「楊羽が言っているのは一つの突破口だ。

市委書記としてのこれまでの仕事の方向性は官界に向けられていたが、結局は一歩も前に進めなかった。もちろんこの二つの突破口にも手を付けてみたが、難易度はさらに高い。国が毎年そういった活動を行っているとはいえ、慕容グループの本市への貢献はあまりにも大きい。そして黒鷹組の後ろ盾はもともと公安局だ。おそらく市公安局のトップだろう。いわゆる売春撲滅や暴力団掃討も、多くの場合は形だけのものだ。誰が本気で実行しようとするだろうか?」

「省庁のバックアップなしでは、さらに難しくなる。若いね、君は考えが単純すぎる」市委書記は答えた。こういった考えは彼ももちろん思いついてい...