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779話

「しかし、牡丹の花の下で死ぬのなら、幽霊になっても風流というものだ」

この漆黒の夜、上に登るのに手を繋がなければどうするというのか。そう思った楊羽は紳士的に手を差し出した。蘇小小はちらりと見て、くすっと笑うと、楊羽に手を差し出した。楊羽はその時初めて気づいた。蘇小小の手は冷たくなどなく、むしろ温かい。これのどこが幽霊だというのか。

楊羽はほっと安堵の息を漏らし、つぶやいた。「人間で良かった、人間で良かった。さっきまで疑ってたんだ。幽霊が俺を騙して裏山に連れていって、妖怪の餌にしようとしてるんじゃないかって」

丑三つ時のデートがこんなにも趣があるとは、なんと romantique なことだ...