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731話

今の杨羽と秦も関係は良好だが、ビジネス上では単なる野菜の供給業者に過ぎない。

実のところ、杨羽は秦爺を巻き込むことに非常に乗り気ではなかった。まず、この戦いに勝算はない。秦爺はホテル経営が不振でも、長年の蓄積で何とか生き延びられる。最悪の場合、ホテルを移転すればいい話で、敢えて真っ向から対立し、死に物狂いで戦う必要はないのだ。

しかし、秦爺というカードがなければ、裏社会の山哥のところでも、表の市委員会書記のところでも、まったく説得力を持たない。自分の小さな八百屋だけでは笑い話にしかならないため、やむを得ず秦爺を前面に出して交渉材料にするしかなかった。

もちろん杨羽は、張健の妻と関係を持っ...