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725話

「もちろん、弾丸より速いなんて、誇張表現だよ。そんな恐ろしい速さがあるわけない」

「それは丁度いい。俺の仲間に、退役して六年になる男がいる。銃を握ったこともないが、お前とちょっと腕比べしてみるといいだろう」三哥はそう言いながら、腰の後ろからなんと拳銃を取り出した。

杨羽は本物の銃を見るのは初めてではなかったが、たとえ闇社会でも、銃を持てる者はごく少数だ。銃の購入には莫大な費用がかかり、この程度の県レベルの街の闇組織では手が届かないはずだった。それなのに三哥は銃を持っていた。

山哥は本気で杨羽にナイフで銃と勝負させるつもりなのか?それなら最初から杨羽を撃ち殺した方がましだ。

「山哥、あれ...