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713話

「じゃあ、お風呂入ってくるよ?」楊羽はそう言いながら、テーブルの上の湯飲みをちらりと見た。お湯が注がれていたが、もう冷めていた。彼は従妹の様子をこっそり窺ったが、手を出す機会はなさそうで、仕方なくバスルームに入った。

都会の夜の気温は田舎よりずっと高い。今の時間でもまだ二十五、六度はあるだろう。日中なら三十度を超えるが、まだ一番暑い時期ではない。

楊羽は冷水シャワーを浴び、いつものように下着だけを身につけて出てきた。李雅熙はちらりと見たが、特に気にした様子もない。従兄の裸体など見慣れていた。お風呂上がりはいつもこんな姿だから、もはや当たり前のことだった。

「タンスにシーツがあるし、そっち...