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684話

葉艶は笑いながら答えた。

そのとき、楊羽は周囲を見回した。このように石を持ちながら水に立っているのは良くない、危険すぎる。そこで近くに休める場所がないか探してみることにした。横の十数メートル先、垂直な岩壁の下に凹んだ小さな穴のようなものが見えた。中に入って身を隠せそうに見えたので、彼は言った。

「あの洞窟が見える?あそこに行ってみない?中に泳ぎ込んで休めるかもしれないよ。ここは深すぎて危ないし」

葉艶は楊羽の指す方向を見て、確かに小さな穴を見つけた。自分が今浮かんでいる場所では心細くて仕方がなかった。下の水の深さは測れないほどだし、以前の水鬼の事件があれだけ騒がれたこともあり、まだ少し鳥肌が立...