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60話

今月は、楊羽の人生で最も苦難に満ちた月と言っても過言ではない。

朝の八時、楊羽はこっそりと起床した。叔父が熟睡している隙に、卵入り麺を一杯作り、二階へ上がって、三番目のいとこの部屋のドアをノックした。楊羽は何度も呼びかけ、様々な理由をつけて、ようやく芸熙のドアを開けさせることができた。

三番目のいとこに勉強する気など全くなく、布団にもぐったまま、電気さえつけず、声を詰まらせて泣いていた。

「表兄さんが手作りした卵麺だよ。起きて少し食べない？」楊羽は子どもをあやすように芸熙をなだめたが、彼女は布団から出てこようとしなかった。

そこで楊羽は暗い部屋に座り、ベッドの方を向いて、昨晩のことを再...