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407話

「羽は次の授業に行かなきゃいけないから、若蘭さんも先に帰ることにしたわ。事務室には誰もいなくて、校長先生もいなかったから、羽は学籍ファイルを一時的に引き出しに入れておいたの」

授業中。

「変質者が最近また動き出すかもしれないから、みんな安全には十分気をつけて。登下校の時はなるべく一人で歩かないようにしてね」羽は授業中もこの問題を繰り返し強調した。

「楊先生がいるなら、私たち何も怖くないわよ。先生が守ってくれるんでしょ?」この言葉は聞こえはいいけど、姫茗の口から出ると、なぜか意味合いが変わってしまう。

「そうだな、その時はお前を捕まえに行くぞ」羽はわざと彼女を脅した。どうせこの姫茗は度胸...