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325話

「本当?どこで?」李若蘭は誰よりも興奮した様子で聞いた。

杨羽はこの言い訳がなかなか良いと思い、話を続けた。「ずっと後をつけてきたんだ。変な顔つきの男でね。ここまで来たところで姿を消した。不思議だろう?こんな祭壇に何しに来たんだろうな」

杨羽は話しながらこっそり李若蘭の様子を窺った。彼女が考え込んでいるのを見て、ほっと胸をなでおろした。嘘がうまく通じたようだ。この嘘のつき方、完璧じゃないか。杨羽は自分でも自分に驚いていた。

「ここは廃墟の祭壇よ。もう十数年も放置されてるのに、彼はここで何をしようとしてたのかしら」李若蘭は理解できない様子で言った。「もしかしたらまだ近くにいるかも。静かに、...