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307話

「今回は小羽一人で行かせるのは認めないわ。もともと家族みんなの問題なんだから」

「お母さん、私が従弟に付き添って行くわ」表姉の媛熙は楊羽を見つめた。今回は彼女も楊羽を一人にはしたくなかった。何かあるたびに、いつも楊羽が走り回っていた。疲れるだけでなく、道中も誰も面倒を見る人がいない。

「それもいいわね。明日の朝、干し飯をたくさん作っておくから、道中で食べなさい」叔母は生活が楽ではないことを知っていた。小羽がお金を稼ぐ決意をしたのなら、彼を支えるしかない。さもなければ家にいて田んぼを耕しても大してお金は稼げず、借金返済はますます遠のくばかりだ。

荷物の整理がほぼ終わると、楊羽は表姉と一緒に...