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216話

だから昨晩、彼女は従兄に口づけを許したのだ。人が死んでしまえば、初めてのキスもそのままになると恐れたから。

結果は彼女の判断が正しかったことを証明している。昨晩のあのキスは、骨身に染みるほど心に刻まれた。

休み時間の職員室にて。

「最近二人とも話してないみたいだけど、喧嘩でもしたの?」李若水は楊羽と楊琳が最近あまり言葉を交わさないことに気づいた。普段なら二人は互いに言い返したり突っかかったりして、彼女よりもむしろ冗談を言い合う恋人同士のようだったのに。

「そんなことないわよ。あなたが彼とイチャイチャしてるんだから、私は邪魔しないだけよ」楊琳は慌てて言いながら、こっそり楊羽の方をちらりと見た...