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19話

「パン!」と音を立てて扉が開いた瞬間、呻き声が止んだ。楊羽はその場で後悔した。やばい、従姉が家族の帰宅に気づいたに違いない。

楊羽が落胆していると、再び「んっ、んっ」という声が聞こえてきた。ようやく安堵のため息をついた彼は、そっとドアを閉め、一歩一歩慎重にバルコニーへと足を運んだ。楊羽の心は喜びで満ちあふれていた。従姉のあんな声が聞けるだけでなく、その姿まで見られるかもしれないなんて、胸の高鳴りを抑えることができなかった。

普段は端正な従姉がベッドでどんな艶かしい姿を見せるのか、想像もつかなかった。楊羽が内心で勝ち誇っていたその時、窓に目をやると、頭から足先まで冷たい感覚が走った。カーテン...