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156話

杨羽は本当は「それだけ?身を任せてくれないの?」と言いたかったが、今回はぐっと堪えた。そんなセリフは陳腐すぎて、自分でも聞き飽きていた。見れば、白雪は顔を赤らめている。これが彼女にとって初めて男性にキスをした瞬間だったのだ。普段は狐のように小悪魔ぶっていても、こういうことになると、白雪の心臓はドキドキと高鳴っていた。実は今さっき、彼女は自分でもなぜ突然杨羽にキスしたのか分からなかった。

「顔をこっちに向けて」杨羽は笑いながら言った。

「何するの?いやよ、杨先生、私をいじめるつもりでしょ!」白雪はこの言葉を聞いた途端、顔を近づけたらどうなるか分かっていた。きっとキスされるに決まっている。さっ...