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1233話

「ただし、この出口は上方にあって、まるで大きな井戸のようだ」

井戸の縁からは絶えず水が流れ落ちていて、楊羽はきっとこの穴から流されて入ったのだろうと確信した。

しかし少し高すぎる上に、岩壁は海水で洗われてツルツルになっており、とても登れそうにない。

二人は互いに顔を見合わせた。

そのとき、突然井戸の口から一つの頭が覗き込んできた。なんと邱莉だった。

「ロープを探してくる!」邱莉は井戸の口から叫んだ。数分ほど待つと、一本のロープが下ろされてきた。董彪が先に登っていった。

楊羽がロープを掴んで登ろうとしたその時、深い洞窟の中で何かが動いている気配を感じた。よく見ると、あのゲームコントローラーを持っ...