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1196話

それは数十年前のことだった。張建徳はまだ一般の消化器科医師に過ぎなかった頃、ある日特殊な患者を担当することになった。その患者は最初、吐き気と発熱、充血した目の症状を訴えていた。張建徳が胃カメラ検査を行ったところ、驚くべきことに、その男の胃はなかった。正確に言えば、胃は食い尽くされ、血まみれの状態だった。

患者はまもなく死亡し、霊安室へ運ばれた。

そして、奇妙な出来事が起き始めた。県立病院の霊安室で幽霊騒ぎが起きたのだ。

多くの人が真夜中に霊安室に人の気配があると言い、何人もの看護師が目撃していた。ある時、皆が半信半疑で夜通し見張りをしたところ、本当に「幽霊」を目にしたのだ。あの死んだはず...