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1090話

「総経理が言った。それから杨羽は挨拶を済ませて先に中へ入っていった。一方、洛溪と沐静はすでに中で楽しんでいた。

総経理は杨羽が去っていく姿を見ながら、まだ口の中でつぶやいていた。「まさか取締役会長がこんなに若いとは。とにかく、スタッフに一声かけて、気をつけるよう伝えないと」。とはいえ、春色天堂はサービスの良さで知られているので、どこかが行き届かないという心配はなかった。

杨羽が入ったとき、まだ8時だった。この時間帯は、ナイトクラブにとってはやや早い。通常は11時頃になってようやく盛り上がるのだが、今夜は少し早まっているようだった。重要なお客が来るらしいが、その重要なお客は杨羽ではなかった。

そ...