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1042話

突然、地面が一度震えた。

楊羽は急いで立ち上がると、外へ飛び出した。途中で従姉に出会うと、彼女も慌てた様子だった。

「広い場所へ行って、むやみに走り回るな。芸熙の面倒を見てやってくれ」楊羽はそう言い残すと、走り去った。

「楊羽、どこへ行くの?」媛熙が叫んだ。

しかし、楊羽は答えず、門を飛び出して教会へと真っ直ぐ向かった。

途中で燕霊に出会った。彼女も同じく慌てた様子で、背中には十字架——剣を背負っていた。

「今の地震はどういうことだ?」楊羽が尋ねると、燕霊も首を振り、不安げな表情で言った。「もしかしたら、黒山の老妖が出てくるのかもしれない」

教会の方から光が見え、楊羽と燕霊は心の...