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623話

蘇科長が私の腕の中で身をもぞもぞと動かし、その柔らかさを感じながら、私の胸の内にまた一筋の熱が生まれた。

手を伸ばして布団の中で彼女の秘めたる場所を探ろうとした瞬間、ふと気になることがあった。

さっき彼女は一度も眠れなかったと言っていた。ということは、隣の部屋での楚監との激しいやりとりを、全部聞いていたということではないか?

くそっ、彼女たちの部屋は壁一枚隔てただけで、しかも先ほど楚監は抑えきれない状況で、けっこう大きな声を出していた。それを蘇科長に聞かれていたら、私の面目はどうなる?

そう思うと、私は眉をひそめ、彼女の耳元に口を寄せて探るように尋ねた。「ずっと眠れなかったって言ったけ...