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573話

時占峰が外のコートを脱ぐと、私は彼を上から下まで観察した。

こいつはコートを着ていると少し太って見えたが、今見ると、シャツがぴっちりと体に張り付いていて、なかなか引き締まった体つきをしていることがわかる。普段から鍛えているのだろう。

彼は奥の方に立ち、横に構えて、よく見かけるテコンドーの基本姿勢を取った。

足を軽く浮かせ、つま先で床を軽くタップしながら、いつでも蹴りを繰り出せるような構えだ。

拳は二つの門、人を打つのは足が頼り。

足を使った攻撃は、どの格闘技でも基本的な技だということは私もよく知っている。

しかし、今の時占峰の傲慢な態度に対して、私の目的は彼をとことん懲らしめること...