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54話

私はオフィスビルの壁に沿った通路を外へと歩き始めたが、数歩進んだだけで、背後から小声の議論がざわめいて聞こえてきた。

「見た？あれが失敗の証よ」

「こんなに早く帰るなんて、きっと終わらないって分かって諦めたんでしょ」

「これでダメね、あの人が教育管理科にいられなくなったら、私たち男の匂いも嗅げなくなるわ」

「聞いたところによると、一晩中寝てないらしいわよ。ファイルを整理してたのか、それとも別のことをしてたのかしら」

「明日は面白いことになりそうね」

「最初から無理だって分かってたなら、強がるべきじゃなかったのに」

こうした女性受刑者たちの噂話を聞きながら、私は彼女たちに一人ずつ平...