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518話

誰にでも自分なりの気性がある。私もその例外ではない。

この店の主人は機嫌が悪かったのだろう、だから険しい表情を見せたのだ。だが最後には他の行き先まで教えてくれたということは、悪い人間ではないということだ。

そのことだけで、私はあえてこの店で自分のパンツを売ることに決めた。

良い人には恩恵を、悪人には仕返しを。これはおそらく私が長年の間に潜在意識の中で育んできた頑固な気質だろう。

このような気質を持つことが良くないことだと自分でも分かっている。だが実際の場面になると抑えられない、それは仕方のないことだ。

今回、蘇科長から希望の見えないあの小さな工場を引き継いだのも、蘇科長と周雅が他人に...