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483話

本来なら警備隊の事務所に入ろうとしていたところだったが、ちょうどその時、劉という女が中から出てきた。

劉隊長は魏大隊長の側近だということは、警備隊では公然の秘密だった。

彼女は私を見るなり急に興奮した様子を見せ、昨日帰り際に私が憎々しげに彼女を罵ったことなど忘れてしまったかのようだった。

「あなた、副大隊長のくせに遅刻したわね」

ここはちょうど事務所の入り口で、警備隊の多くの隊員が廊下の長椅子に座っていた。彼女がそう叫んだものだから、全員がこちらを振り向いた。

私が警備隊に来てから、魏大隊長にしょっちゅういちゃもんをつけられ、私はただひたすら従順で、一度も不満を口にしなかった。

そ...