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437話

私の困惑した表情を見て、唐潔はさらりと微笑んだ。

「林陽、馬鹿なことを言わないで。あなたのせいじゃないわ。私は心から好きだったし、それに、あれは私から進んでしたことだもの」

唐潔がこんなにも率直に認めることに、私は内心もどかしさを覚えた。

くそっ、あんな状況であんなことが起きて、唐潔の目には俺はなんなんだ?

彼女の思いのままに扱われる玩具か?

身分の差、彼女の横暴さ、さらには俺の志願校を勝手に変更して女子刑務所に送り込み、そして今度は結婚を迫る。俺には何の手立ても、ましてや主導権を握る手段もない。

これらすべては俺の無力さを示しているのか?

唐潔を見上げ、抑えた声で言った。「君は気にしてないか...