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315話

監区の大門に着くと、小詩は入退室カードを取り出し、スキャンしてから一気にドアを開けた。

外に出ると、前の小さな広場には既に女性受刑者たちが集まっていた。ざっと見たところ、百人ほどといったところだろうか。

受刑者たちがあちこちで話し合っている様子を見て、私は心中不快感を覚えた。

受刑者の数から見ても、五監区は他の監区と比べれば小規模な監区にすぎないことがわかる。

この百人ほどの陣容は、二監区の一分監区の人数にも及ばないほどだ。

考えてみれば当然だ。五監区は刑務所内の食堂を管理しているが、利益を生み出す部門ではないから、受刑者の配置争いでも力がないのだろう。

最初から五監区の人数が多く...