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300話

柳冰は恐怖に顔を青ざめさせながら私を見つめた。「林陽、お願いだからそのボトルを使わないで。彼を殺してしまうわ」

柳大智は地面に崩れ落ち、全身を震わせていた。

私がゆっくりとボトルを持ち上げると、柳冰はさらに慌てて、再び駆け寄り私の腕を引っ張った。

「やめて、やめてよ林陽。お願い」

今、柳冰が柳大智のために私に懇願するのは、彼女の心が柔らかくなっていることの証だった。

だが彼女は知らない。このようにクズと化した弟に対する今の慈悲は、普段の甘やかし以上に悪質な結果をもたらすことを。

それは柳大智をさらに傲慢にさせ、姉をさらに軽んじることにしかならない。

私は再び柳冰を押しのけ、「邪魔...