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242話

今や満通江の手の中にある定川の勢力は、曾禄に任せているのは疑いようのない事実だった。

そして曾禄の思惑とは、閻順の勢力を使って白画龍を押さえ込むことだ。

だが彼がまだ動かないのは、閻順が自分なりの考えを持っているからに違いない。

閻順は腹の深い人物で、烏鞘や棕岩のように貪欲ではない。明らかに手ごわい相手だ。

彼が今も静観を続けているのは、おそらく曾禄の手駒になることを望んでいないからだろう。

彼は陰で着々と力を蓄えているはずだ。あるいは別の算段があるのかもしれない。

しかし表向きは何も行動を起こしていないため、彼が何を企んでいるのか推し量ることはできない。

裏では誰が知るか、毒蛇...