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240話

小幺の親しみや意図的な持ち上げ方から見て、彼は骨の髄まで私に憧れているんだと思う。

あの日、路上での血戦で、私は彼に強烈な印象を残したんだ。それが彼が私を崇拝する決定的な理由だろう。

私があのチンピラに対して何か言う前に、小幺が先に彼の肩を叩き、仲間たちの方を見た。

「こいつのことだが、外に連れ出して人気のないところで懲らしめてやれ。目が節穴かよ、陽兄貴に喧嘩を売るなんて、命が惜しくないのか。しっかり思い知らせてやれ」

小幺が兄貴分のように人に指図するのを見て、内心で鼻で笑った。

友達数人と遊びに来たとか言ってたけど、見たところ、ただの見せびらかしと威張りたいだけじゃないか。

あの連...