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207話

「先ほど、あの女性作業員たちを送り返す前に、私は蘇科長に彼女たちを先に戻すと言っただけで、自分が戻らないとは言っていなかった。

もし今このまま内監を離れて、彼女に会いに上の階に行かなければ、なぜか少し心配だ。明日会ったとき、また私に怒るのではないだろうか。

やはり、上に行こうか。

彼女はこんなに大きな建物の中でたった一人。もし怖いと感じたらどうするのだろう?

それに、あの晩のように、何処長をしっかり掌握するために、蘇科長に断りもなく急いで出て行ってしまった。結局翌日には、彼女は女らしい駄々をこねたじゃないか。

そう思うと、胸が熱くなる。

彼女を守りたいという気持ちが自然と湧いてくる...