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114話

あのな、黎隊長はあくまで薛強のものだ、それは疑いの余地もない。

もしこの車の借り物のせいで俺が彼女に手を出したら、後で薛強にどう説明すればいいんだ?

確かに薛強のやつは女子刑務所でお気に入りが少なくないが、俺は他人の巣を奪って乗っ取るようなことはできないだろう。たとえ薛強がこのことを気にせず、むしろ黎隊長を俺に押し付けたいと思っていたとしても、黎隊長のあの立派なパパイヤのような胸は、俺には耐えられないかもしれないしな。

そう考えると、退く気持ちが湧いてきた。

鍵一つのことだ、明日の朝に返せばいいじゃないか。そうすれば、少なくとも俺は安全だ。

そういうわけで、足音を忍ばせて黎...