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904話

十数秒が経ってから、やっと背中と腕の火照るような痛みを感じた。

思わず呻き声を上げる。

その時、抱きしめていた美女がようやく我に返り、甲高い悲鳴を上げた。

「叫ぶのはやめて……くっ……」

大声で叱りつけた。耳がほとんど聞こえなくなりそうだった。

「あっ、血……あなた出血してる、大丈夫?大事じゃない?」

美女は突然、私の擦り切れた袖の下から血を流している肘に気づき、涙目になるほど慌てていた。「あの……先に、私を離して……」

私の右手は地面を支え、左手はちょうど彼女の豊かな胸に当たっていた。彼女の視線を追うと、状況を理解する前に、手に感じる柔らかさに無意識のうちに揉みしだいていた。

「あっ……あな...