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778話

「私は方舟と申します。方社長と呼んでくれたらいいよ、それでも君の損にはならないだろう!」方社長は私を見つめながら言った。

「いいえ、そうさせていただくのが当然です。方社長、はじめまして!」私は丁寧に答えた。

「とりあえず話はおいておいて、少し酒でも飲みながら話そうか」方社長はそう言うと引き出しから赤ワインを一本取り出した。

「君たちも座りなさい。こんな機会も珍しいからね。私はまだ君たち二人と一緒に座って話したことがなかったよね。今回は私が十年も大事にしてきたワインを出すんだ。この貴客のおかげで君たちも恩恵にあずかれるわけだから、感謝しなさいよ」

方社長は如花姉妹に向かって言った。

「うふふ、子...