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687話

「ベランちゃんはどんなプレゼントでもいいって感じみたいだけど、逆に困るな。こういう経験、今までなかったから」

私はそう思いながら、今日初めてベランにプレゼントを贈るのだから、適当に済ませるわけにはいかない。視線を店内のあちこちに向けて探し始めた。

「あ、あのネックレスいいね。見に行こう!」

遠くから中央に飾られている、キラキラと光を放つネックレスが目に入った。非常に人目を引くものだった。

「すみません、あのネックレスを見せていただけますか」

私はネックレスの横に立ち、専門的にこのネックレスを担当している店員に笑顔で言った。

「お客様、さすがお目が高い。このネックレスは『エンジェルズ...