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630話

「口かしら?口の中には唾があるし、それは四季の水が絶えず流れることを意味するけど、でも地面から三尺も離れていないわ。口じゃないとしたら、一体何なの?」

しばらく考えても答えが浮かばず、蘭児は好奇心に負けてしまった。「宏お兄さん、何なの?わからないわ」

「蘭児、これは実は簡単なんだよ。地面から三尺離れたところに何があるか考えれば、すぐ分かるはずだよ」

私は画面に表示される蘭児の返信を見ながら、意地悪く笑いながらそんな一行を打ち込んだ。

「地面から三尺のところに何があるって?」

蘭児は画面の文字を呟きながら、自分の体を見つめた。地面から三尺というと、自分の太ももの付け根あたり。太ももの付...