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406話

「瑶瑶、僕がこうしているのは……」

「薬を飲んだからでしょ?」

蘇瑶は薬の箱を取り出し、私の目の前でひらひらと振ってみせた。

ポケットを探ると、確かに中に入れておいた空の薬の箱がいつの間にか消えていることに気づいた。

もしかして、さっき財布を取り出した時だろうか?

説明しようとした矢先、蘇瑶は薬の箱をさっと投げ捨て、言った。「おじさん、私、すごく悲しいわ。ずっとおじさんの体は丈夫だと思ってたのに、まさか薬に頼らなきゃいけないなんて」

そして、私の急所を握っていた手を緩め、掴む動きから優しく撫でるように変えた。「でも嬉しくもあるわ。私に会うために薬を飲む気になってくれたんだから」

彼女は私のズボ...