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388話

浴室には見慣れない匂いが漂っていた。その新鮮な香りは、私がよく知っている別の香りと混ざり合い、鼻腔を満たしていた。

ズボンのウエストを緩め、膀胱に長く溜まっていた尿意を解放する。

しかし、水の音が止んだ後も、私は自分の息子を握ったまま、思わず前後に動かし始めていた。

何をしているんだ?一体何をしているんだ?

心の中でそう問いかけながらも、手の動きを止めることができない。

むしろ浴室の床に散らばる一つ一つの水滴さえ、私の鼓動を早め、手の動きのリズムを加速させていた。

違う、俺は蘇瑶に欲情しているわけじゃない。

ただ、ただ……そうだ、ベランを恋しく思っているだけだ、蘇瑶とベランを混同しただけ...