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352話

「ねぇ、外に行こうよ!」私は荒い息を吐きながら、趙思凡の耳元で囁いた。

「え、外に?」趙思凡は驚いて聞き返した。「何をしに?」

「ふふ、旦那さんの目の前でするのって、刺激的だと思わない?」私は悪戯っぽく笑った。

「だめよ」趙思凡はベッドの枕元にある結婚写真を見上げ、顔中に羞恥の色を浮かべた。

結婚写真には、彼女と夫の唐柳が仲睦まじく抱き合い、顔には幸せな甘い笑みが浮かんでいた。

しかし今、彼女は別の男の腕の中で、夫との共有するベッドで情事に溺れていた。それでも、彼女の顔には甘美と幸福の色が満ちていた。

写真の中で、唐柳の目はしっかりと抱き合う二人を見つめ、甘い笑顔を浮かべていた。

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