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318話

「お兄さん、動かないで」

女は私の異変を感じたのか、少し身をよじらせただけで、それ以上は動かなくなった。頬を赤らめ、息を荒げながらそう言った。

今頃は私を座らせたことを後悔しているかもしれない。こんな状況で座らせて、しかも自分の膝に座るなんて言い出すとは、自ら居心地の悪い状況を作ってしまったのだから。

「ああ、大丈夫だ。悪いな、俺も仕方ないんだ、制御できなくて」

私は彼女の耳元で少し困ったように言った。

女の頬は真っ赤に染まっている。「お兄さん、も、もういいです、分かりますから」

分かってくれれば良い。一番怖いのは彼女が理解してくれないことだった。

理解してくれたなら、後で私を変態扱い...