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996話

「ありがとう、大丈夫よ」と梅子は言った。

「心配してくれてありがとう、何ともないよ」私は二歩前に出て、左手を差し出した。

梅子はごく自然に私の手を握った。

これは、私が彼女に手を引いてほしいという意思表示だったからだ。

ウェイがそんな梅子の様子を見て、顔色を曇らせた。

顔色が悪いだと?

もっと気に入らないことがあるぞ!

私は梅子の手を離し、彼女の腰をいきなり抱き寄せた!

「お前、行こうぜ。喉が渇いてきたんだ!」

梅子はたちまち困惑した表情になった!

そしてウェイの両目からは今にも火が噴き出しそうだった!

もし彼の視線で人が殺せるなら、きっと私は一万回は殺されていただろう!

「金水、こんな風に抱...