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894話

私は頷いたものの、完全には理解できていない様子だった。

「あなたはこれからもうちの店の中心なのよ。この重責を担ってくれるわね。義姉さんはあなたを信じているわ!」

「義姉さん、梅子は私から按摩を習っているんです。彼女も将来、中医按摩師になれますよ」

「梅子には按摩師をさせるつもりはないわ」義姉さんが言った。

「じゃあ、彼女には何をさせるんですか?」

「梅子はあんなに美人で、気品もあるでしょう。フロントで接客する方が向いていると思うの。お客様を専門に迎えるの。この仕事の方が按摩師より上品よ」

そんな役職があるとは思ってもみなかった。

「実は、私も彼女に技術者になってほしくないんです」...