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88話

推車を押していたのは施設の職員で、花を贈ったのが誰なのかは分からなかった。

楊晴晴はその場で嬉しさのあまり舞い上がっていた。女の子というものは少なからず虚栄心を持つものだ。結局のところ、どんな女性の心の中にもお姫様願望があるものなのだから。

多くのクラスメイトの羨望の眼差しの中、あの花車はちょうど楊晴晴の前まで押されてきた。

「見て!楊女神があんなにたくさんのバラを受け取ったわ。絶対に誰かが告白するつもりよ!」

「うらやましい!もし私だったら、すぐにでも彼のことを受け入れちゃうわ」

……

周りでは少なからぬ女子学生たちが議論していた。嫉妬する者もいれば羨む者もいて、とにかく皆が絶え...