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830話

「こ、これは彼女が言ったの?」母は青ざめた顔をした。

「彼女が直接言ったんだ。その時、俺は彼女に父さんがもう日取りを選びに行ったって伝えたんだ。日にちが決まったら、俺と彼女は夫婦の契りを交わすって。そしたら、彼女はこう言ったんだ!」

「それじゃダメだろう?」父が声を上げた。「私たちはもうお金を払ったんだぞ、まさか婚礼が葬式に変わるというのか?」

「ああ、なんてことなの!」母は泣き崩れた。

「焦らないで、俺は方法を考えたんだ。事態を挽回できる」

「じゃあ、早く言ってよ!」

焦りきった両親の顔を見て、俺の胸も痛んだ。

俺だって辛いんだ!

美人の娘と同じベッドで寝てるのに、二年後まで手をつけられない...