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691話

妹は私をゆっくりと前へ引っ張っていった。

路地は深く、住宅街だった。

何度か曲がった後、妹は私をある部屋へ連れていった。

部屋は広くなく、かなり質素だった。

妹は扇風機をつけると、私をベッドの端に座らせた。

「お兄さん、結構イケメンじゃない。あの白い杖持ってなかったら、普通の人だと思っちゃうところだったわ」妹はくすくす笑いながら言った。

「はは、八歳の時に目が見えなくなったんだ。もう十一年経つけど、自分がどんな顔をしているのか分からないよ」

正直言って、私はまあまあ色白で清潔感があった。主に農作業などをしたことがなく、家か診療所にいるだけだったからだ。

「お兄さん、始めましょうか!」妹は立ち上...