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675話

「義姉さんは本当に僕たちを騙してたんだ!」

「バカね、そんなわけないでしょう」義姉さんは苦笑いを浮かべた。「金水、ごめんなさい。お義姉さんには本当にそんなことできないの。お母さんがあまりにもしつこくて、追い詰められて、だから嘘をついたの。実は凄く緊張してたのよ。お母さんに見破られないか心配だったけど、良かった、信じてくれたみたいね」

僕は「ああ」と短く返した。

「金水、お義姉さんの気持ち、分かってくれる?」

その瞬間、僕は義姉さんの気持ちが理解できた気がした。義姉さんがこうしたのは、兄貴のためなんだ!

兄貴のことを本当に愛しているからこそ、義姉さんは兄貴のことをこんなに思いやるんだ!

ふ...